企画から少し間が空きましたが、皆様この年末はどうお過ごしでしょうか。
このくそ忙しいときにと思わないでもないのですが、企画前よりずっと書いていた『何度でも』最終話をアップしました。
何で突然最終話かとお思いかもしれませんが、ずっと最後を書かなくてはと思いつつ先延ばしにしていただけなので、私としてはエピソード詰め込みすぎと反省しております。
続きからは、そんな言い訳めいたあとがきを書かせていただきますので、お暇があればお読みください。読まなくてももちろん支障はないですが。

あとがきです。

この『何度でも』を書き始めた頃は、まだ関西の地震が起こって復興してきた頃でした。
実際にこの目で地震後の惨状を見た私は、一瞬でここまで失ってしまうものなのだと愕然としましたが、その一方で人のたくましさも感じておりました。
生きている限り、人はまた立ち上がって街を復興させるその力。
それを伝えたいと思ったのでした。

だらだらと書いているうちに東北の地震が起こりました。
今度は火事というよりも津波で何もかもなくなってしまい、テレビの前で呆然としました。
遠く離れた地から、何ができるかと言えば、もう募金くらいしかなくて。
気軽にボランティアにも行けないし、募金も何十万とできるわけでもなくて、本当に微々たる支援もできなくて、いざとなると何もできないのだなと辛く思いました。

連載していた話はあまりな現実の前にさすがに続きを書けなくて、更にお時間をいただいてしまいました。
今回はどちらかというと琴子ちゃんが元気な場面が少なくて、読むほうも辛いと思うような話だったとは思いますが、それでも私は琴子ちゃんの何度でも立ち上がるのその強さを書きたかったのです。
もちろん琴子ちゃんだってへこんでもう無理と泣き言を言うことも、笑えなくなることだってあると思うのです。
何よりこの未来設定では、子どもがいることになっているので、子どものことも心配で、本来なら帰ってもおかしくはない状況です。
私は職業柄、同じ状況が起これば家族を置いていく状況もありうる、と考えています。
当然自分の家族が一番なはずなのに、です。
琴子ちゃんの状況では、患者を放り出して家に飛んで帰ることは難しいだろうと考えました。
自分の身を守ることの難しさも考えてしまいます。
もしも近所のお年寄りなら?障碍があったり病気の人は?助けるのに時間がかかって自分も助からないかもしれない状況になったならば、置いて行けるのか?
普段の救急なら、薬がふんだんにある状況でどこまでも制限なく使い、全力で助けようとします。
でも震災の状況では、助かる確率の少ない患者に制限なく薬を使うことどころか、診療順番さえも後回しになるかもしれません。究極の状況では、恐らく助からなさそうな重症よりも、助かりそうな重症が優先されそうです。
そういう状況を入江くんを通して書きました。
命に比重があるのか?
そんなことも思ってしまったのでした。

震災の記憶は、忘れてしまうのは惜しいと思います。
思いますが、忘れる、というのは人間にとって一つの防衛手段なのです。
忘れられるから生きていけるのです。
忘れられるくらい幸せに暮らしていけるのなら、私はそれでもいい、と思っているのです。
忘れられなくて、トラウマになって、普通に暮らしていけない人もいるからです。
将来、直接知る人々はいなくなってしまうのが当たり前なのです。
そのために記録は残されるのですから、呪いのように覚えていろ、と言うのも酷な話です。
ただ、東北の地震で残された問題は、この先もまだ続くことでしょうから、忘れてくれるな、とお叱りを受けるかもしれませんね。
あくまでこれは体験していない私の記憶の話ではなく、過酷な体験をした人の記憶、ということでお願いします。

長くなりました。
震災に遭われた方、亡くなった方も大勢いる中、こんな話を読んでくださって本当にありがとうございました。
不快になった方がおりましたら、お詫びいたします。
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あとがきです。

この『何度でも』を書き始めた頃は、まだ関西の地震が起こって復興してきた頃でした。
実際にこの目で地震後の惨状を見た私は、一瞬でここまで失ってしまうものなのだと愕然としましたが、その一方で人のたくましさも感じておりました。
生きている限り、人はまた立ち上がって街を復興させるその力。
それを伝えたいと思ったのでした。

だらだらと書いているうちに東北の地震が起こりました。
今度は火事というよりも津波で何もかもなくなってしまい、テレビの前で呆然としました。
遠く離れた地から、何ができるかと言えば、もう募金くらいしかなくて。
気軽にボランティアにも行けないし、募金も何十万とできるわけでもなくて、本当に微々たる支援もできなくて、いざとなると何もできないのだなと辛く思いました。

連載していた話はあまりな現実の前にさすがに続きを書けなくて、更にお時間をいただいてしまいました。
今回はどちらかというと琴子ちゃんが元気な場面が少なくて、読むほうも辛いと思うような話だったとは思いますが、それでも私は琴子ちゃんの何度でも立ち上がるのその強さを書きたかったのです。
もちろん琴子ちゃんだってへこんでもう無理と泣き言を言うことも、笑えなくなることだってあると思うのです。
何よりこの未来設定では、子どもがいることになっているので、子どものことも心配で、本来なら帰ってもおかしくはない状況です。
私は職業柄、同じ状況が起これば家族を置いていく状況もありうる、と考えています。
当然自分の家族が一番なはずなのに、です。
琴子ちゃんの状況では、患者を放り出して家に飛んで帰ることは難しいだろうと考えました。
自分の身を守ることの難しさも考えてしまいます。
もしも近所のお年寄りなら?障碍があったり病気の人は?助けるのに時間がかかって自分も助からないかもしれない状況になったならば、置いて行けるのか?
普段の救急なら、薬がふんだんにある状況でどこまでも制限なく使い、全力で助けようとします。
でも震災の状況では、助かる確率の少ない患者に制限なく薬を使うことどころか、診療順番さえも後回しになるかもしれません。究極の状況では、恐らく助からなさそうな重症よりも、助かりそうな重症が優先されそうです。
そういう状況を入江くんを通して書きました。
命に比重があるのか?
そんなことも思ってしまったのでした。

震災の記憶は、忘れてしまうのは惜しいと思います。
思いますが、忘れる、というのは人間にとって一つの防衛手段なのです。
忘れられるから生きていけるのです。
忘れられるくらい幸せに暮らしていけるのなら、私はそれでもいい、と思っているのです。
忘れられなくて、トラウマになって、普通に暮らしていけない人もいるからです。
将来、直接知る人々はいなくなってしまうのが当たり前なのです。
そのために記録は残されるのですから、呪いのように覚えていろ、と言うのも酷な話です。
ただ、東北の地震で残された問題は、この先もまだ続くことでしょうから、忘れてくれるな、とお叱りを受けるかもしれませんね。
あくまでこれは体験していない私の記憶の話ではなく、過酷な体験をした人の記憶、ということでお願いします。

長くなりました。
震災に遭われた方、亡くなった方も大勢いる中、こんな話を読んでくださって本当にありがとうございました。
不快になった方がおりましたら、お詫びいたします。
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【2013/12/30 03:32】 | イタKiss広場 トラックバック(0) |

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Re: たまちさま
ソウ@管理人
昨年はたくさんコメントありがとうございました。
たまちさまのコメントでいろいろ救われた部分もあります。

ドリカムのこの曲を聞くたびに何故か泣きそうになるんです。
もうダメだと思っても、もう一回がんばってみようと思えるからかもしれません。
静岡を含め、東海地方は来る来る言われてうん十年過ぎました。
その間にあちこちが被災して、今の備えじゃダメだ、と思わされます。
私も阪神の時はあまりにも静かに崩壊した感じがして、親戚がたくさんいるものですから震えて電話した覚えがあります。
東北は目の前で波にのまれていくのが怖かったです。
書いていた当初は津波は頭になかったのですが、考えが変わりました。
最後はもっと和やかな会話を出せばよかったと後で思いましたが、うまく書けなくて。
いろいろありましたが、最後まで書けてよかったと思います。
たまちさまも、読んでいただきありがとうございました。
今年もよろしければまたお越しくださいませ。

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2013/12/30(Mon) 11:13 |   |  #[ 編集]
Re: たまちさま
昨年はたくさんコメントありがとうございました。
たまちさまのコメントでいろいろ救われた部分もあります。

ドリカムのこの曲を聞くたびに何故か泣きそうになるんです。
もうダメだと思っても、もう一回がんばってみようと思えるからかもしれません。
静岡を含め、東海地方は来る来る言われてうん十年過ぎました。
その間にあちこちが被災して、今の備えじゃダメだ、と思わされます。
私も阪神の時はあまりにも静かに崩壊した感じがして、親戚がたくさんいるものですから震えて電話した覚えがあります。
東北は目の前で波にのまれていくのが怖かったです。
書いていた当初は津波は頭になかったのですが、考えが変わりました。
最後はもっと和やかな会話を出せばよかったと後で思いましたが、うまく書けなくて。
いろいろありましたが、最後まで書けてよかったと思います。
たまちさまも、読んでいただきありがとうございました。
今年もよろしければまたお越しくださいませ。
2014/01/02(Thu) 17:26 | URL  | ソウ@管理人 #-[ 編集]
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